実名/匿名/顕名、誹謗中傷対策

 正直、ちゃんとは追ってないです。すみません、ほんの数日前まで「ありえないンでないかい?」と思ってました。今更、WEBが、多くの人の支持を得て全面的に実名オンリーになるなんて。
 どちらかというと、「思考実験」的なもんなのだと思っていたのです。

 が。

 隣国・韓国では実名登録制度っていうのがあるのですね←阿檀、不勉強。
 これはあくまで「実名登録」であって、「実名表示」はごく一部のサイトに限られてはいるようなのですが。これを読んだら急に、実現性はゼロではないのかもな、と思うようになり。「やっぱりそれはいやです」と発言してみることにしましたw。


 私は、実名表示でネット活動していた時期があります。

 別に、私自身が、「貴重な時間を使って才能を生かしてエントリーを公表したのであれば、そのことによる社会的評価の向上や人脈の豊饒化等の現実社会でのメリットを享受」(小倉氏)したいと思っていたわけではなく。単に、その「場」の管理者が実名主義だったので。
 実名を晒して、その「場」に参加するか。
 実名を隠すために、その「場」への参加を取りやめるか。
 そのメリットとリスクを秤にかけて、参加することを選んだ……、それほど私にとって意味のある場であったわけです。

 質問板では、貴重な専門知識が交わされ、私は目をまわして読んでいるだけ。答えるどころか、場にふさわしい質問するだけの知識もなかった。
 私は(一部の方にはもうバレているのだけれど)かなりのミーハーなので。専門板に追いつけない分、雑談板にはせっせと書き込みをしていました。「すごい」方たちにかまってもらうのが嬉しいお年頃だったのです^^。
 オフ会の幹事をやったりしたな……。オフでは、当然のごとく、名刺がやりとりされ、ライバル企業同士の社員も多かった。……そんな場でした。
 私の書き込みは、仕事仲間にも読まれており、なにを書いた、かにを書いたと、面と向かってからかわれたりもしました。……別に、アラシや悪罵でなくても。

 たしかに、実名には実名のメリットがあったと思います。
 そのBBSの管理者が実名にこだわったのは、ログがあまりにも貴重な知識に満ちていたから。BBSの外部のメンバーにログを見せたときに、ハンドルで書かれているより、実名で書かれていたほうが、信頼されやすいだろう、という説明でした。

 が、普通のユーザーにとって、実名は、かなり「しんどい」。これは実感です。

 実名で書きにくかったのは、下劣な書き込みや悪罵だけではありません。気障なもの、優しいもの、(仕事仲間に知られたくないような)自分の心情を晒しすぎたもの、全部書きにくかった。

 「実名表示制」にしたら。ほぼ確実に、ネットは今より詰まらなくなるだろう、と、そう思います。

 関連記事で、とりあえず一番マジメに読んだのは、sugarさんの「「多様さ」を認めるって生易しいことではない。」です。現在読み広げ中。
いわゆる市井のひとたちが、気軽に、自分たちの持つsomethingを簡易に公にすることのできる手段がウェブであり、そのもっとも簡単な手法のひとつがブログです。
 インターネットは、むろん、ちゃねらーのものでもなければ、ブロガーだけのものでもありません。小説やイラストの発表の場としているユーザーもいるわけです。実名表示制度になったら、小説も全部実名ですかね。そうでしょうね。そうしなければ、誰もかれも「小説と称して」トンデモを書くことができますからね。
 そうすると。あんな小説書いても、こんな小説書いても、全部職場etcにバレバレになるわけですね。……おおお。

(私が実際にどんな小説書いてるかは、知ってる人だけ知っているw)