続・風が変わる匂い

 某若手向け掲示板「f(仮称)」。「ブログの質問」では、もともと、質問者が見終わったスレッドを消す、という習慣があった。
 次に似たような質問をする人は、自分で質問を書き、誰かが回答をくれるかくれないか心配しながら、待つ時間が発生する。手間も時間も無駄だ。
 回答側は、ほとんど同じ質問に繰り返し、同じ答えを書かねばならなかった。手間も時間も無駄だ。

「スレを消す方には回答をしません」
 という、やや過激なカタチで、私が声を上げたとき、正直にいえば「そうケチくさいことをいうな」というお叱りも覚悟していた。
 けれど、実際には、回答者の面々からは賛同の声のほうが多かった。

 最近は、スレを「消さないこと」のほうが当たり前になったようにも思う。それは私にとってはとても嬉しいことではある。


 スレを消す方はもう一度考えてみていただけないだろうか。
 あなたが人に何かをきかれ、答えをメモに書いて渡したとして。翌日、それがゴミ箱にあるのをみたら、どういう「気持ち」になるだろう?
 そしてあなたがスレを消したことで、次の質問者、その質問に回答する者、両方に、手間と時間を負担させていることも、ぜひ考えてみてほしい。


 しかし……、しかしだ。
 スレを「消さないこと」が当たり前になるにつれて。
 これは今日の事例ではないのだが、「スレを消さない」という約束を破ったとはいえ、質問者に対して、もう二度と質問ができないよう追い払うような「叩き方」まで見られるようになった。なんにつけ、「行き過ぎ」はよくない。
 むろん、これを、「過激め」に動いてきた私が言うのは裏切り行為だ。だが、逆にいえば、私は自分の始めたことの責任も感じている。

 回答者のなかには、以前も現在もかわらず、スレッドを消す回答者であるかないかにかまわず、淡々とレベルの高い回答を付け続けている方もある。
 そういう方を見ると、私は心の中で手をあわせる。すみません。私のしたことは、本当に、この「場」にとってプラスだったのでしょうか?、と。


 それから。スレを消す方にぜひ伺いたいのだが。
 前スレを消さず、同じ質問者による質問スレッドが複数あると、問題があるのだろうか? それはいけない、というルールがどこかにあるのだろうか? あるいは複数スレが誰かの「気持ち」を傷つけるのだろうか? そうだとしたら私は知らずにいたのだから、お詫びをしなければならない。



……某所で自記事消した2日後にこれを書く巡りあわせも、なんとも>阿檀